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第5章 COMD能力モデル:「抽象的な評価基準」をハックする

ビジネスにおける「技術力」や「リーダーシップ」といった曖昧な言葉を、4つの複雑度(規模・時間・環境・革新)に因数分解して言語化する。

「次のグレードの昇格要件:『高い技術力』を持ち、チームで『リーダーシップ』を発揮すること」

どの会社の等級定義書(キャリアラダー)を開いても、判で捺したようにこうした抽象的なポエム(ビッグワード)が並んでいます。 これでは、メンバーからすれば「『高い』って具体的にどれくらい?」「『リーダーシップ』って声がデカいこと?」と迷走してしまいます。 一口に「リーダーシップ」と言っても、ジュニアに求められるそれと、シニアに求められるそれは全く次元が異なります。

こうした評価基準の「曖昧さ(ポエム化)」を排除し、誰もが納得する解像度まで落とし込むために考案されたのが、アリババ等のメガテック企業でも用いられる「COMD能力モデル」です。 このフレームワークを使えば、あらゆるビジネス能力を「数値化」に近いレベルで、極めてロジカルに具体定義できるようになります。

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COMDとは?

Complexity-Oriented & Multi-Dimension Capability Model

(複雑度志向・多次元ケーパビリティモデル)

要するに、「個人の能力の高さ = その人材が扱える問題の『複雑度(Complexity)』の高さ」と同義である、と再定義するモデルです。 上のグレードに昇格するということは、単に作業が早くなることではなく、「より複雑に絡み合った難題を解きほぐせるようになる」ということです。

そして、その「複雑度」は以下の4つの変数(次元)の掛け算で決まります。

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